本文へ
FrontierDot

今日 Google Argon でできること:Gemini 4 Argon の実践ガイド

Argon の時系列記事の実践編です。以下の機能はすべて、Google のドキュメント、ブログ、公式 X の投稿のいずれかに結びつけてあり、各節の終わりには具体的な最初の一歩を付けています。

2026 年 10 月 18 日の時点で、Gemini 4 Argon は有料の Gemini API と Google AI Studio で使え、適切な Google AI プランがあれば Antigravity、Gemini アプリ、AI モードでも使えます。バックグラウンド実行を使えば 1 回の応答で最大 1M トークンまで出力できますが、画像や音声の生成、Live API、明示的なコンテキストキャッシュには対応していません。

2026-10-18 に読んだもの:Gemini API のモデルページと「What’s new」ページ(最終更新 2026-10-16 UTC)、DeepMind のモデルカード、Google の 10 月 13 日のブログ記事、@GeminiApp、@Google、@antigravity、@GoogleDeepMind の公式 X の投稿。Argon は私たちでは動かしておらず、コード例は Google のものを、短く切り詰めただけで載せています。プランの資格やクォータはよく変わるので、頼る前にご自身のアカウントで確認してください。

最初に:Argon とは何か

Gemini 4 Argon は Google の主力の推論モデルで、API の ID は gemini-4-argon です。リリースの経緯を日付つきで記録したものは時系列の記事にあります。この記事は使い方についてです。モデルはテキスト、画像、動画、音声、PDF を入力として受け取り、テキストを返します。Google のモデルページは、コード実行、関数呼び出し、構造化出力、ファイル検索、Search グラウンディング、Google マップのグラウンディング、URL コンテキスト、コンピュータ操作(Preview と表示)を対応としており、画像生成、音声生成、Live API は非対応としています。明示的なコンテキストキャッシュも非対応で、暗黙的なキャッシュは対応しています。

こうした制限が、「Argon で何かをする」ことの意味を決めます。コードを書き、文書を読んで推論し、手順を計画し、他のツールを動かすことはできますが、Google のデモに画像、3D モデル、音声が出てくるときは、他のモデルやツールが作っています。ブログ自身がそう述べています。机の上のレースゲームでは、モデリングに MCP 経由で Blender、テクスチャに Nano Banana、エンジン音に Gemini Omni Flash を使い、Argon が全体を指揮していました。この構成の中で、Argon は計画役とプログラマーだと考えてください。

1. Gemini API から呼び出す(開発者向け)

API は有料枠で利用でき、Google のドキュメントは Argon が無料枠では使えないと述べています。Google AI Studio で API キーを作り、Interactions API にリクエストを送ります。Google のクイックスタートは Python で 3 行です。クライアントを作り、model に gemini-4-argon、入力に文字列を指定して client.interactions.create を呼び、interaction.output_text を出力します。Google が例に使うのは、重力レンズ効果つきの 3D ブラックホールを描画する three.js のスクリプトを書かせるプロンプトで、ブラウザで描画できたかどうかが分かるので、動作確認にも使えます。

ドキュメントにある思考レベルの既定は medium、既定の出力上限は 65,536 トークンです。Google は、temperature、top_p、top_k は無視されるのでリクエストから外すこと、Argon は以前のモデルより多くの上限を思考に使うことがあるので、32K 未満の max_output_tokens を明示している場合は 32,768 以上に上げることを求めています。HTTP クライアントのタイムアウトは、難しいプロンプトでは 15 分以上にするか、バックグラウンド実行を使います。

  • Google AI Studio で有料枠のキーを取得し、GEMINI_API_KEY としてエクスポートします。
  • model に gemini-4-argon を指定し、出力を確認できるタスク(小さな three.js のシーンや、失敗しているユニットテストなど)でクイックスタートのリクエストを送ります。
  • 同じプロンプトを thinking_level の low、medium、high で実行し、品質、遅延、トークン使用量を記録します。Google は、基準を満たす最も低いレベルを選ぶよう勧めています。
  • 移行チェックリストの推奨どおり、previous_interaction_id を使って複数ターンの状態をサーバー側に持たせます。

2. 思考レベルを、コストと品質のつまみにする

Google は三つのレベルを説明しています。low はトークン数が最も少なく遅延も最小で、単純なタスクやコストを重視する作業に向き、難しいタスクでは品質が下がることがあります。medium は既定で、複雑なコードやエージェント的な使い方を含むほとんどのタスクで推奨されます。high はトークン数が最も多く最初のトークンが最も遅く、難しい推論、数学、科学、最も難しいコードやエージェントのタスクを想定しています。Google は、三つのレベルすべてで自分の評価を実行するよう勧めています。

思考トークンは出力トークンとして、2026 年 11 月 30 日までは 100 万あたり 10 ドル、その後は 20 ドルで課金されるので、レベルは価格の調整手段にもなります。暗黙的なキャッシュは、4,096 トークン以上のプロンプトで既定で有効になり、ヒットした入力を 95% 割り引くので、長く変わらない指示はプロンプトの先頭に置き、変えるのは末尾だけにしてください。

3. 長いデコードで、とても長い出力を生成する

目玉の機能は、1 回の応答で 64K トークンを超えて、入力を除いて最大 1M トークンまで出せることです。入力、思考、出力で共有する 1,048,576 トークンのウィンドウの中での話です。方法はバックグラウンド実行です。generation_config で background を true にし、max_output_tokens を 65,536 より大きくします。Google の例は、max_output_tokens を 262,144、thinking_level を high にして、素数定理の完全で厳密な証明を求めるものです。モデルは最大 64K トークンずつのホップで生成し、各ホップが前の続きを書き、ホップの実行は Google のサーバーが代わりに行います。

ページには実務上の落とし穴が二つ書かれています。一つ目は、max_output_tokens なしで background を true にすると、サーバーは 64K トークンで止まることです。二つ目は、ホップごとに model_output のステップが増えるので、interaction のステータスが in_progress でも queued でもなくなったら、それらすべてのステップのテキストを連結しなければならないことです。サンプルのように、数秒ごとに interactions.get でポーリングしてください。長いデコードは、複数ファイルにわたるリファクタリング計画、長い証明の下書き、大きな文書の書き直しなど、長さそのものが目的のタスク向けです。普通の質問なら、既定のほうが安く済みます。

  • お使いの言語向けの Google の長いデコードのサンプルをコピーします。
  • max_output_tokens を 131,072 または 262,144 にします。これは Google が複雑な推論とコーディング向けに提案している範囲です。
  • status が in_progress と queued でなくなるまでポーリングし、すべての model_output のテキストステップを連結します。
  • 規模を広げる前に、レスポンスの usage で、その実行にいくらかかったかを確認します。

4. Antigravity や Managed Agents でエージェントとして動かす

Google は、Antigravity の Argon がチームのエージェント的なコード提出を 35% 超増やし、ロールバックを 3 分の 1 近く減らしたと述べています。これは Google 社内の主張で、私たちは試していません。今日できることは、もっと控えめです。Google AI Ultra の購読者なら、ブログによれば Antigravity と AI Studio で Argon を試せます。10 月 15 日には、公式の @antigravity アカウントが、Argon を有料の Google AI Pro 購読者にも展開したと述べ、既存の Flash のクォータとは別に、週単位だけの Argon 専用クォータを設けたとしています。

コードから使う場合は、「What’s new」ページにある Gemini Managed Agents の経路があります。Interactions API を、agent に antigravity-preview-09-2026、environment に remote、agent_config に type として antigravity と model として gemini-4-argon を指定して呼びます。Google のサンプルは、PageSpeed Insights API と Google 検索を使ってウェブサイトのパフォーマンスと SEO を監査し、スコアカードの表を返すようエージェントに求めるものです。Google は、Antigravity での 3D やゲームのプロトタイプ向けに、/goal のようなスラッシュコマンドや、カスタムスキルを使ったマルチエージェントのループも見せています。最初のタスクとしては、結果を確認できる範囲の決まったものが妥当です。

  • Antigravity アプリでご自身のプランを確認し、Argon に表示されているクォータを確かめます。
  • 失敗しているテストスイートやパフォーマンスの予算など、合否の判定ができるタスクを選びます。
  • プロジェクトにスキルやルールのファイルがあれば渡します。Google のブログにある ADK の例は、ルールブックと一段落の目標を使っていました。
  • 差分は自分で確認します。Google は、Argon が取り返しのつかない手順の前に立ち止まるよう訓練されていると述べていますが、レビューするのはあなたです。

5. Gemini アプリで、文書を探索できるものに変える

10 月 13 日のブログ記事によれば、Gemini アプリと AI モードでは、Argon は Google AI Ultra と Pro の購読者が使えます。公式の @GeminiApp アカウントは、具体的な使い方を二つ示しています。10 月 16 日には、Canvas を使って、密度の高い PDF を、自分のペースで探索できるインタラクティブでアニメーション付きのウェブアプリに変えられると投稿しました。10 月 15 日には、おおよその寸法を添えた家具の写真をアップロードし、Canvas で、ライブのスライダーと、印刷用に書き出せる STL ファイルのあるインタラクティブな 3D CAD スタジオを作る様子を見せています。

Google 自身のアカウントは、Gemini アプリで Nano Banana、Veo、Argon を使って学術 PDF から作った絵本や、Google スライドで 80,000 件の NASA アーカイブファイルから作ったスライドも見せました。これらはデモで、Google は成功率を公表していません。最初の試しとして、ご自身の論文や製品マニュアルなど、よく知っている PDF を使うと、出力のすべての記述を確認できます。

  • Gemini アプリのプランが Google AI Pro または Ultra で、Argon を選べることを確認します。
  • よく知っている PDF を一つアップロードし、Canvas にインタラクティブな解説を頼みます。
  • 結果を一通り操作し、共有する前に、数字を元の資料と照らし合わせます。

6. 当てはまるなら、プログラムに申し込む

Google の 10 月 13 日の記事によれば、二つの申し込みが開いています。科学者と研究者は、Google Antigravity の最上位の利用枠を 6 か月間無料で申し込めます。Google は、10,000 人の科学者を順次受け入れ、資格、容量、選考によると述べています。サイバー防衛担当者は、Fairwind Program に申し込めば、サイバー向けのガードレールなしの Argon を順次利用できます。公開されているモデルはガードつきの版なので、エクスプロイト関連のプロンプトで同じ挙動は期待しないでください。

今日の時点でできないこと

  • 画像生成、音声生成、Live API には対応していません。
  • 明示的なキャッシュコンテンツは受け付けません。暗黙的なキャッシュを使ってください。
  • temperature、top_p、top_k の設定は無視されます。
  • 無料の API 枠には含まれていません。
  • 出力の確認は依然として必要です。Google のモデルカードは、Argon がハルシネーションを起こしたりタイムアウトしたりしうると述べており、知識のカットオフは 2026 年 3 月です。
  • Google の投稿にある、数日にわたるマルチエージェントの成果(たとえば、エージェント四つが 27 時間で Minecraft をクリアしたこと)は、研究のデモです。Google は、これを自分で有効にできる製品としては公表していません。

Front の関連記事

Argon の 3D のデモは Blender を通して動いているので、同じ流れを試したいなら、Blender の代替ツールの選び方と、ブラウザ上の 3D を扱う Blender と Spline の比較から始めてください。リリースの日付つきの記録は Google Argon の時系列にあります。自分のマシンで動かせるモデルが欲しいなら、Reflection Beam 501B の時系列と比べてみてください。xAI の現在のラインナップについては、Grok の時系列をご覧ください。すべての記事はブログの一覧にあります。

あわせて読みたい

全記事は新しい順に Front ブログ一覧 にあります。

よくある質問

Gemini 4 Argon のモデル ID は何ですか。

Gemini API のモデルページによれば gemini-4-argon です。安定版のバージョン文字列も同じです。

Argon を無料で試せますか。

API ではできません。Google のドキュメントは、無料枠では使えないと述べています。Gemini アプリと AI モードでの一般向けの利用には、Google のブログによれば Google AI Pro または Ultra が必要です。

64K トークンを超える出力はどうすれば得られますか。

background を true にし、max_output_tokens を 65,536 より大きくしたうえで、Google の長いデコードのサンプルのように、interaction をポーリングして、すべての model_output のテキストステップを連結します。

Argon は画像を生成できますか。

できません。モデルのページは画像生成を非対応としています。Google のデモにある画像や音声は、Nano Banana などの別のモデルが作っています。

価格はいつ上がりますか。

導入期間が 2026 年 11 月 30 日に終わったあとの 2026 年 12 月 1 日に、入力 100 万トークンあたり 2 ドルから 4 ドルに、出力 100 万トークンあたり 10 ドルから 20 ドルに上がります。

出典